今回は【転生したらスライムだった件】第81話「死霊の王」ネタバレ感想を紹介します。
前回、大活躍のベニマルにより、ほぼ終結しているクレイマンとの戦争ですが戦場はベニマルのところだけではありません。
クレイマンの城を攻めるべく、シュナ・ハクロウ・ソウエイの三人は密かに侵攻していたのです。
当然、何もないはずは無いと思われるので、注視してきましょう!
また、リムルのいるワルプルギス会場で、クレイマンのどのように語るのでしょうか?
今まで陰でこそこそしていたのですから、リムルも相当鬱憤が溜まっていることでしょう。
直接対決に期待ですね!
この中では私の考察を含みますのでご了承ください。
では【転生したらスライムだった件】第81話「死霊の王」ネタバレ感想についてみていきましょう。
【転生したらスライムだった件】第81話「死霊の王」ネタバレ感想
逃走
「ほほほ、驚きました。まさか暴風大妖渦(カリュブディス)がこうもアッサリと。」
黒豹牙フォビオとゲルドと戦闘中の中庸道化連の二人、ティアとフットマンも魔王と同等クラスと呼ばれるカリュブディスの一瞬の消滅に驚きを隠せません。
なにしろカリュブディスは自身らでさえ倒せないのです。
現状クレイマン軍は壊滅状態、とっておきと言えるカリュブディスは一瞬で倒されもう打つ手はなく、二人は撤退せざるを得ない状況になってしまっています。
「そういうわけで失礼します。」
そう言った直後、目くらましも兼ねて、最後の攻撃をゲルドとフォビオに放ち、あたりには噴煙が舞います。笑い声とともに去っていった二人は煙が晴れたころには、姿がありませんでした。
二人に逃げられてしまったゲルドはすぐさま、ベニマルに報告を入れます。
フットマンは大鬼族(オーガ)の里の襲撃に深く関与していた者で、本当ならベニマル自身で決着をつけたかったはずです。
それをゲルドに任せ、報告を受けた今も冷静な指示を出しています。今回の戦でベニマルがどれだけ将として優れているか、証明されていました。
戦争の終結
「信じられん・・・あのカリュブディスを。」
カリュブディスの気配を察知し、一旦休戦していた竜を祀る民とスフィア達でしたが一瞬でカリュブディスが消滅したことにこちらも驚きを隠せません。
「カリュブディス」の単語にスフィアも焦りを見せます。以前、フォビオが起こした事件を知っているのですから当然です。
「いや・・・ええと。出たには出たんすけどすぐ消されたっす・・・」
スキル「龍眼」により、一部始終を見ていたヘルメスはスフィアに状況を伝えますが、余計に困惑してしまいます。
竜眼により観察した結果、どうやらあのカリュブディスは本物ではなく、その力の断片のようなものでしたが、それを二対同時に瞬殺したベニマルは「災禍級」(ディザスター)の魔物であるとミッドレイは確信します。
「よぉ、ウチの者が世話になったみてーだな。」
カリュブディスを討伐した、本人ベニマルが竜を祀る民のもとに訪れました。
ですが、すでに和解したと言っても良い状況の両者は完全に戦闘ムードではなく、ベニマルは困惑していました。
ガビルは、竜を祀る民についてミリムの部下で敵ではない、と伝えます。
念のため、クレイマン軍の壊滅を伝え、戦闘の意思があるのか問いかけ、その質問に対しヘルメスは大きく首を振りその意思がないことを伝えますが、
「戦争を続けるかと問われれば否だが、戦う意思と問われたのなら”ある”と答えるな。正確には戦ってみたい、だが。」
ヘルメスの否定もミッドレイのこの発言により台無しです。
さらには、ベニマルもその提案に嬉しそうな表情を見せ、ガビルもギョッとします。
必死に二人を止めるヘルメスとガビルに対し、さすがにベニマルも本気で戦う意思はなかったようです。
それに、お互いの実力を感じている二人は、戦うのならば殺す気ででやらないと負ける双方と感じているようです。
ようやく事態が収束したので、どうやって援軍に来たのか、以前気になっていたことをヘルメスは問いかけます。
戦争が始まる直前のことなのですが、魔法で軍送るのは危険すぎると、リムルとシュナは話していました。異空間を通る際、大量の魔素を浴びてしまうからです。
そこでリムルがとった対策は、対象の保護を組み込んだ軍団魔法を開発する、というものだったのです。
実際に開発したのはリムルのスキル「智慧之王」(ラファエル)なのですが、これは並大抵のことではありません。魔法の開発など一朝一夕でできるものではないからです。
さすがにこの話を聞いた、ミッドレイとヘルメスはお互いの顔を見合わせ固まってしまいました。
「・・・マジすか、今までの常識を覆す軍団魔法をその場で開発!?アリですかそんなん・・・」
もはやあまりの規格外のリムルに対し、若干引き気味です。
「なんでもアリなんだよ。ウチの大将は。」
ベニマルは誇らしげな表情でそう返すのでした。
道化師の弁
その頃、リムルのいる魔王達の宴(ワルプルギス)の会場では、開幕から数刻、クレイマンの弁論は続いています。
クレイマン曰く、魔王カリオンは魔国(テンペスト)の主(リムル)に魔王を名乗るよう仕向け、魔王の座に魅せられたリムルは箔をつけるためにヴェルドラの封印を解く提案をし、その生贄に選ばれたのがファルムス王国なのだと言います。
まんまと焚きつけられたファルムス王国がテンペストに侵攻し、ある程度血が流れたところで思惑通りヴェルドラが復活し、ファルムス王国軍は全滅しました。
これで魔王になれると喜ぶリムルにカリオンが告げます。
「実は魔王には定員があってな。それはすでに満員なんだ。でもどうしてもお前を魔王にしてやりたい。なぁリムルよ。共に魔王クレイマンを殺っちまおうぜ。そうしたら席があひとつ空く。これで晴れてお前も魔王の仲間入りだ。」
これがクレイマンの主張です。最後にミュウランはリムルに殺されましたが、この情報を報せてくれた、と付け加えてこの主張は一段落したようですが、作り話をよくもまぁ堂々と話せるものです。
話の真偽はともかく、肝心のカリオンががいないのはどうしてなのか?と巨人の魔王「ダグリュール」は当然のことを問いかけますが、クレイマン曰く、カリオンの企みを知ったミリムが激昂し国ごとカリオンを葬ったんだそうです。
最後に魔王の間の相互不可侵条約をミリムが破っているため、ミリムが正しかったとその証拠を集めるために獣王国ユーラザニアに軍を送り調査しているのと、リムルの一連の行動から始末するのがよい、と主張し、クレイマンの証言は終わりました。
次にリムルの証言となります。
「・・・クレイマンだっけ?お前嘘つきだな。」
開口一番、そう言い放つリムルはクレイマンの先ほどの嘘を一つずつ説明していきます。
まず、ミュウランは生きていますし、リムルは魔王の座に執着などしていません。魔王カリオンにしても、謀略を考えるタイプではありません。
クレイマンはそんな言い訳信じる者はいない、ヴェルドラの威をかりて強気になっているだけのスライムが、と反論します。
「・・・そこが一番違う。確かにヴェルドラの威光を使わせてもらうことはあるけどな。それ以前にあいつはただの友達だ。」
さすがのクレイマンもこれには呆気にとられました。
それに証拠がないのはお互い様です。クレイマンの証言も配下の報告でその配下は殺されたと言っていたので確認はできません。
なおも見苦しく、リムルに対し、暴風竜の威を借りた一介の魔人ごときに話をさせるな、と主張するクレイマンでしたが、リムルは椅子をクレイマンに向け蹴り飛ばし、強制的に話を止めました。
「さっきも言った通り、魔王なんざどうでもいい。俺は俺が楽しく過ごせる国を作りたいだけでね。それには人間の協力が必要不可欠だし、だから人間を守ると決めた。それを邪魔する者は人も魔王も聖協会も全て等しく敵だ。クレイマン、お前のようにな。」
リムルは自分の意見をきっぱりクレイマンに向け言い切りました。
一連の様子を静観していた魔王「ギィ・クリムゾン」は、そこでリムルに対し、魔王になるつもりはあるのか?と問いかけました。
リムルは既にジュラの大森林の盟主を引き受けていますし、人からすればリムルの意思がどうあれ魔王なので、そのつもりであると答えました。
その返答に満足そうなギィはここで条件を出します。
ここには丁度魔王達見届け人が揃っています。魔王達の前でクレイマンに勝てたならリムルが魔王を名乗ることを許すということです。
こうして様々な思惑がある中、ワルプルギスは続いていくのでした。
示指のアダルマン
その頃、シュナ・ハクロウ・ソウエイの三人は気配を消しながらクレイマン領を進んでいました。クレイマン領の拠点を攻めるのが目的です。
辺りには霧が立ち込めており、視界を制限するだけでなく魔素の流れをも乱し阻害するため魔力感知や空間移動なども使えません。
三人はしばらく進むも、まるで敵の気配が感じられません。
「・・・しまった。罠に嵌められたようです。」
シュナが気づいた時には、三人は敵の包囲網の中でした。周囲の霧が空間干渉を引き起こし、包囲網の中心へおびき寄せられてしまったようです。
この包囲網を突破するべく、ソウエイが動こうとしますが敵の軍勢の背後に一際異様なオーラを発している者を発見します。
クレイマンの配下、ミュウランから聞いていた五本指の特徴に合致します。数多の不死系魔物(アンデッド)を従える、拠点の防衛に優れた者、死霊の王(ワイトキング)示指の「アダルマン」に間違いありません。
「如何にも。余がアダルマンである。偉大なる魔王、クレイマン様にお仕えする城と大地の守護者。下賤なる侵入者よ。大人しくその命を差し出すがよい。さすれば苦しまぬよう・・・」
アダルマンの話など聞く気もないハクロウは速攻を仕掛けますが、アダルマンの制御下にある死霊騎士に攻撃を防がれてしまいます。
ハクロウを止めた死霊騎士を含め、周囲のアンデッドはアダルマンに従属しています。であれば、アダルマンを仕留めさえすれば周囲のアンデッドも止まるはずです。
そう考えるソウエイにも、腐肉竜(ドラゴンゾンビ)による攻撃が襲います。
スキル「操糸万妖斬」で即座に仕留めたかに思えましたが、バラバラになった体は再生してしまいました。
ソウエイの技には一撃必殺が付与されていたのですが、相手は死せる魔物の頂点で死に耐性があったようです。
ならば、その魂ごと滅してやろう、と再度攻撃を開始しようとするソウエイにシュナが止めに入ります。
「死霊竜の魂はその体にはありません。冷静な貴方なら見抜けるはずです。」
シュナに言われ、冷静さを取り戻したソウエイは、感知を試みました。どうやら死霊竜の魂はアダルマンの中にあるようです。
それがわかったところで、現状は厳しいものです。
周囲の死霊竜やゾンビ達からシュナを守りつつ、アダルマンを倒さなければならないということなのです。
どう組み立てるか思案しているソウエイに、シュナは自分は守らなくていい、と告げ、竜の相手をしろ、と命じます。
「わたくしはね、怒っているのです。異世界人のふるまい、ファルムス王国の侵攻、それを仕組んだクレイマン、物見遊山で来たのではありません。」
敵の軍勢の前に一歩踏み出したシュナにアンデッド達は襲い掛かります。
「対魔属性結界!!」
シュナが魔法を行使した瞬間、襲い掛かってきたアンデッドは一瞬にして崩れ去りました。
魔法不能領域(アンチマジックエリア)と聖浄化結界(ホーリーフィールド)の融合による効果で、シュナのユニークスキル「創作者」(ウミダスモノ)により作られています。
一定レベルに満たないアンデッドが立ち入ればその身はたちまち崩れてしまいます。
「ここは戦場、わたくしがアダルマンを倒します。」
シュナは守られるだけの姫ではなくなった、と誰もが感じ取った瞬間でした。
シュナにアダルマンを任せることを決めたソウエイは命令通りに死霊竜の相手に走ります。
「フフフ・・・。果敢なお嬢さんだ。せめて楽に死なせてやりたいが残念ながら手加減はしてやれぬ。」
アダルマンは自分の優位を疑わず、シュナを哀れに思っていますが、シュナには無用な気遣いです。
アダルマンの忠告を意に介さず、返答するシュナを見て、これ以上語ることはないと言わんばかりに攻撃を開始しました。
「侵食魔酸弾」多数の酸の魔弾がアダルマンの前方から放たれました。
これに対抗するシュナは「幻炎の防壁」で全ての弾を防ぎきります。
ならば、と趣向を変え、「呪怨束縛」怨念のこもった魔法を放ちますが、シュナの「聖なる福音」により全ての怨念は浄化されました。
この「聖なる福音」という魔法、神聖魔法とい分類なのですが、本来魔に属する者が扱える魔法ではありません。神への信仰心がなければ使うことができない魔法なのです。
しかし、シュナは神聖魔法が使えるのは人間だけではない、と語ります。
「奇跡を信じ願う者ならば誰にでもその思いの強さに応えてくれるのです。その対象はなにも聖なる存在である必要はありません。善も悪もないのです。思いの強さこそが力へと変わるのですから。」
その発言に対し、アダルマンはひどく動揺を見せました。
かつてアダルマンはルミナス教の指導者たちにはめられ死地に追いやられた過去があるのです。
その際、自分の信じていた神ルミナスは救いの手を差し伸べてはくれませんでした。
その件以来、アダルマンは神への信仰を捨てたのです。だから自分には神聖魔法は扱えないと思っていました。
改めて、シュナの名を聞き、その名前をつけた者が信仰の対象だと納得しました。
「そなたらなら或いは我らを解放してくれるやもしれぬな。」
なにやら意味深なことを溢すアダルマンにシュナは疑問を持ちます。
我らということは、周囲のアンデッドを含めて指していると思われます。
ならば、なぜさっさとその呪縛を破らないのか?ということです。この周囲に展開されている防衛機構はアダルマンを核に創られています。
シュナの考えでは、アンデッド達はアダルマンにかけられた呪いに組み込まれただけ、と思われます。
「フフフ、そなたの観察眼はすさまじいな。であればこそそう容易く破れるものではないとわかろう。」
アダルマンは、暗に自分ではこの呪縛から逃れられないと語りますが、シュナはアダルマンならば破れると考えていたようです。
また、アダルマンの聖職衣は高位の司祭が羽織るものを身に着けています。ルミナス教に裏切られ、神の信仰を無くし、神聖魔法を使えなくなった今、纏っているのは未練でしょうか?
自分の考えや神聖魔法が使えないことまで見透かされたアダルマンはそれを隠さんとばかりに攻撃を再開しました。
ですが、先ほど完全に防がれた、多数の酸の弾はシュナに通用するはずもなく、またしても完璧に防がれます。
しかし、この攻撃は陽動だったようで、すでに次の攻撃に転じています。
この時、アダルマンの内心は穏やかではありませんでした。それはシュナへの怒りではなく、覚悟が足りない自分自身への怒りです。
シュナの指摘により、やっと自身の思いに気づかされたのです。そのことに関して、恨む気持ちは全くなく、むしろ感謝しているくらいです。
ですが、アダルマンを縛り付けている魔王カザリームの呪いのせいで自殺すらできません。
自分の目を覚ましてくれたシュナに対し、道連れという手段をとることに申し訳なさを覚えつつ、先ほどから準備していた魔法を放ちました。
「万物よ尽きよ!霊子崩壊!!」
せめて苦しまぬよう一瞬で、との思いをこめた一撃に絶体絶命かと思われたシュナですが・・・
「それを待っていました!!霊子暴走!!」
何が来るのか分かっていたかのようなカウンターで、アダルマンの魔法がシュナに上書きされていきます。
アダルマンの動揺も当然です。なにせ、シュナの、魔素量はアダルマンの十分の一ほどしかないのです。
シュナはアダルマンならば、シュナ以上に聖なるエネルギーを集めることが出来ると考えたうえで、それを利用するべく戦闘を組み立てていたのでした。
「見事でした。覚悟を見せて頂いたお礼にこの地から解き放って差し上げましょう。」
アダルマンの構築した聖なるエネルギーを上書きした魔法で、周囲のアンデッド諸共、浄化していきます。
アダルマンを倒したことにより、周囲の霧も晴れていきました。
「さぁ行きましょう。クレイマンの城を制圧しなければ。」
三人は再び、進行を再開するのでした。
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【転生したらスライムだった件】第81話「死霊の王」感想
第81話「死霊の王」いかがでしたか?
やはりというか、なんというか、クレイマンは大嘘つきで今回もリムルを貶めようとしていましたね。
しかし、リムルの毅然とした対応にクレイマンはたじたじで、次回からは論争ではなく直接の戦闘が見られるのではないでしょうか?
とても楽しみです。
また、今までテンペストの守りなど、巫女としての活躍をしていたシュナでしたが、今回はなんとクレイマンの幹部を倒してしまいました!
守られるだけの姫ではない、という本当の意味でシュナの強さが見えたようなそんな会だったと思います!
一層テンペストが磐石の態勢となっていて、今後が楽しみですね!
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まとめ:【転生したらスライムだった件】第81話「死霊の王」ネタバレ感想
今回はワルプルギスとクレイマンの城への侵攻、二つの場面でした。
クレイマンの嘘をリムルが暴き、次回は直接戦闘となるのは間違いないでしょう。
クレイマン軍との戦争はシュナがアダルマンを下したことにより完全終結と言っていいと思われます。
これであとは、クレイマン本人をリムルの手で討ってくれることを次回以降に期待していきたいですね。
最後までご愛読ありがとうございました!
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