今回は【進撃の巨人】season4 part1のあらすじと総まとめ、season4 part1の全てがわかる(ネタバレ注意)を紹介したいと思います。
season4 part1 はアニメ版「進撃の巨人」第60話から第75話、漫画では23巻から29巻までのお話です。
この中では私の考察を含みますのでご了承ください。
【進撃の巨人】season4 part1のあらすじについてみていきましょう!
【進撃の巨人】Season4 part1 あらすじ
≪第60話〜第67話≫
マーレがパラディ島への作戦を失敗してから3年。
マーレの所有する巨人は鎧の巨人・車力の巨人・顎の巨人・獣の巨人とかつての勢力から半減し、今まで巨人の力を利用していた反動から他諸国からの侵攻を受けていた。
マーレの少年兵ファルコとガビは、次の巨人継承者の候補生として最前線で戦っていた。
ガビの作戦と顎の巨人の急襲、鎧の巨人の空撃から無垢の巨人の空爆、そして獣の巨人の岩散弾による一斉掃射で連合国軍は壊滅した。
しかし獣の巨人の斉射を受ける直前、戦艦が放った砲弾は鎧の巨人を瀕死の状態まで追い込んだ。
すでに巨人の優位性はほとんど無く、他国の科学兵器はすでに巨人の力に追いつき、追い越されることが、ライナーとジークを含むマーレ軍の上層部にはありありと予見された。
パラディ島で過ごした3年間は、ライナーにとてつもない価値観の変化をもたらした。
パラディ島にいたのは、自分たちに罪を着せて先祖の贖罪をしない悪魔の末裔などではなく、自分と同じ単なる人間がいたのだということ。そして作戦を遂行するために仲間を犠牲にし、壁の中の人々を犠牲にし、自分を偽って人格が分裂したことに、自分の信じるべき価値観が全く分からなくなっていた。
鎧の巨人を受け継ぎ、パラディ島のエルディア人を全て殺すことに全ての価値観を求めていた少女ガビは、その変化を敏感に察するが、それがどういうことを意味するのかは全く分からなかった。
ガビにとってはパラディ島の住民は、世界中の他民族を迫害した悪魔の末裔以外の何者でもなかったのだ。
そして、マーレにいる自分たちエルディア人が今もなお迫害されるのは、その悪魔の末裔たちのせいであって、自分はそれらを全員殺すことで、自分たちは善良なエルディア人であると全世界に知らしめることこそがガビの全てであった。
一方ファルコは、ガビのことを好きになってしまい、ガビを鎧の巨人にさせて戦地に送ることを避けさせるために自分こそが鎧の巨人になることを目指していた。
マーレ上層部が他国とどのような関係を結び、優位性を保つかに悩む時、ジークはパラディ島への再侵攻を進言した。
パラディ島には豊富な燃料資源が埋蔵されていることがすでに判明しており、更に、今後マーレ国が他国の兵器に追いつくためには、やはり始祖の巨人を取り戻し、巨人の力による他国への牽制がまだ必須であるからだ。
一方、マーレがエルディア帝国を打倒した立役者の一つであり、マーレ国の中枢の一つであるダイバー家も始祖の巨人を奪還し、マーレ国内のエルディア人が全世界から恐れられる存在ではない、善良なエルディア人であることを示す計画を進めていた。
全世界に向けてパラディ島にいるエルディア人こそが諸悪の根源であり、恐怖すべき対象であり、戦意を全てパラディ島に向けるための宣戦布告を行うのだ。
終戦を記念し、世界各国の要人が集まる祭典で、その計画は実行される手はずであった。
しかしすでにマーレに潜入していたエレンはライナーを秘密裏に呼び出し、今の自分ならライナーの気持ちがわかると告げる。
しかしライナーは過去の自分の罪を告白し、始祖の巨人を取り戻すためにパラディ島に潜入した時、自分のミスでユミルの巨人に顎の巨人を奪われてしまったこと。同行していたアニとベルトルトは計画の中止を求めたが自分がそこを強行したこと。パラディ島の住人が多く犠牲になったのは自分の罪であると告白した。
エレンはそれでもライナーの気持ちはよくわかると告げると同時に巨人化し、タイバーの宣戦布告と同時に壇上にいたウィリー・タイバーを叩き潰し、さらにタイバー家が所有していた戦槌の巨人も吸収する。
エレンの急襲と共に祭壇は粉砕され、建物が破砕され、要人たちが次々と叩き潰されていった。
祭典に参加していた人々はパニックに陥り、逃げ惑う人々の間で多くの犠牲者が出た。
ガビとファルコの同僚である少年兵たちも瓦礫に潰されたり、逃げ惑う人々の大群に踏みつぶされたりと犠牲になり、ガビはこの事件を引き起こした大罪人であり、悪魔の末裔であるエレン・イェーガーに復讐することを誓った。
一方、エレンの急襲からファルコを護るために巨人化したライナーは、巨人化するエネルギーを使い果たし、エレンに吸収されそうになる。
しかしエレンの襲撃を知った車力の巨人と顎の巨人が応戦し、それを食い止め、さらにエレンのうなじをも切り裂こうとする。
だがそれを防ぐ白刃があった。
ミカサが間一髪、エレンへの攻撃を防ぎ、エレンを取り囲んでいた軍勢を104期生他、立体起動装置を装備した多数の兵士たちが迎え撃っていた。
マーレがパラディ島へ侵攻してくることを防ぎ、マーレ軍に大打撃を与えることに成功したエレン。
しかしミカサはエレンに声をかける。
「エレンお願い、帰ってきて」
調査兵団は、立体起動装置と戦ったことが無いマーレ軍、そして車力の巨人と顎の巨人を圧倒する。
獣の巨人も参戦するが、リヴァイ兵長があっという間に切り刻み、とどめを刺してしまう。
さらに軍港に潜伏していたアルミンが超大型巨人に変身し、軍港を破壊。
マーレ軍が調査兵団を追跡する手段も、パラディ島に侵攻する手段も戦力も破壊しきった。
エレンを救出した調査兵団は乗り込んできた飛行船にエレンを回収し、撤退を始めた。
だが復讐に燃えたガビが、ライフルを片手に追跡し、飛行船を警護した兵士を撃ち殺して立体起動装置で飛行船に乗り込もうとする。
一緒についてきたファルコは、ガビの無謀な行動を止めようとするが、ガビはそのまま飛行船に乗り込んでしまい、それをつかんだファルコも飛行船に乗り込んでしまう。
ガビの侵入に気づけなかった調査兵団は、ガビの凶弾によってサシャを喪ってしまう。
そして飛行船の操縦部分へ連れていかれたガビは、エレン・イェーガーと共に、驚きの人物を目にする。
ジークの姿がそこにはあった。
この作戦はエレンとジークが事前に仕組んでいたものであって、エレンを喪うわけにはいかない調査兵団は、意に反した行動であったとしても、エレンを取り戻すためにその作戦に協力するしかなったのだ。
ハンジ「私達は君が敵に捕まる度に命がけで君を取り返した」
「君は我々を信頼し」
「我々は君への信頼を失った」
ジャンはサシャの死はエレンのせいだと責める。
サシャの死の報告を知ったエレンは、笑い、泣いた。
≪第68話〜第75話≫
時は遡り3年前。
マーレは失った女型の巨人や超大型巨人、始祖の巨人を取り返そうと何度か軍を送っていた。
しかし進撃の巨人と超大型巨人を有する新生調査兵団には敵うはずもなく、十何隻もの戦艦を調査兵団は撃沈・拿捕していた。
その中の兵士の一人イェレナは『反マーレ義勇兵』を組織し、パラディ島勢に自分たちは組みすることを提案した。イェレナはかつて自分の民族をジークに救われた経緯があり、ジークを神として信奉し、ジークの立てた計画を伝えるために今回パラディ島への潜入したのだ。
義勇兵たち、そしてマーレの捕虜たちから調査兵団はマーレの文化や技術を学んだ。
そして軍港や飛行船、新しい兵器を次々と開発し、マーレとの交戦の準備を進めていた。
捕虜の一人であるニコロは料理の天才で、サシャは彼の料理に大感激する。
マーレから持ち込まれたワインが兵団全体に振る舞われるなど、直の交流を重ねることでマーレ兵たちとパラディ勢との距離は徐々に近づいていった。
イェレナがもたらした、ジークからの提案は
「始祖の巨人の力と王家の血があれば、エルディア人全てを救うことが出来る」というものだった。
ヒストリア率いる新王家と政権はその提案に対して非常に懐疑的であった。
もともと敵であったジークからの提案であり、内容の詳細も明かされなかったからだ。
しかしエレンがかつて自分が思い出した記憶をここで明かす。
エレンがライナーたちにさらわれ、エルヴィン団長達によって奪い返されたとき、座標の力をもって無垢の巨人たちを操った。
それはエレンの持つ始祖の巨人の力と、あの時接触した微笑みの巨人がダイナ・フリッツであり王家の血を引く存在であったことから、その2つが接触したことで座標の力が発動したのだということ。エレンが始祖の巨人の力を持ち、王家の者が王家の血を提供すれば不戦の契を出し抜けること。
そしてその力を持ってすれば、壁の中で眠っている何百万、何千万の超大型級巨人を全て発動させ、全ての大地を踏み潰させる『地鳴らし』を発動できるということを。
しかし3年後、イェレナとジークの計画、そしてそれに乗ったエレンによってマーレとパラディ島の間は決定的に決裂。
サシャの墓石の前で、ニコロは慟哭した。
マーレから帰還したエレンとジーク、そしてパラディ島に滞在していた反マーレ義勇軍勢は拘束され、エレンは牢獄へ、ジークはリヴァイ監視のもと巨大樹の森で監禁されることとなった。
時代は再び過去へ。
軍港を開いたパラディ島は、イェレナの手引によってヒィズル国を秘密の特使として迎えることとなった。
ヒィズル国はパラディ島に眠る膨大な資源と、ミカサに半分流れている東洋人としての血がヒィズル国の将軍家のものではないかと睨んでいたからだ。
予想は当たり、ミカサの母親はヒィズル国の将軍の血筋のものであり、ヒィズル国はパラディ島の味方をすることとなった。
しかし今後パラディ島がマーレや全世界からの糾弾を逃れて生き残る道は3つのみ。
1.地鳴らしを実験的に発動し、世界に破壊力を見せつける。
2.ヒィズルが介入し、パラディ島の軍事力を世界水準まで上げる。
3.始祖と王家の血を引く巨人両者を継続的に維持する。しかしヒストリアが犠牲になる。
ヒストリアは自分が獣の巨人を継承して巨人になることを阻止するために、かつて孤児院で一緒に育った青年を見つけ出し、子供をもうけた。
こうして3つ目の案は却下。
調査兵団は巨人の力を使わず済むようにヒィズル国を介して世界と対話を求めていたが、ヒィズル国としては立体機動装置の動力源である氷瀑石の独占権や地鳴らしなしでは自国に危険が伴うため、ヒィズル国との交渉も失敗。
2つ目の案も消えてしまった。
アルミンは世界と対話し、共に平和の道を歩みたいのに耳を傾けてくれないこの現状に落胆するが、ハンジのこの提案により、エレンたち一行はマーレを見に行くことになる。
ハンジ『顔の見えない相手なんかを信用するわけにはいかないからね。だから会いに行こう。分からないものがあれば理解しに行けばいい。それが調査兵団だろ?』
その一方で現代。
新生エルディア帝国を謳うフロックが、始祖の巨人の力を持つエレン、そして今回マーレの急襲を成功させたエレンは救国の主であり、即刻の解放をハンジ達に要求していた。
一方、捕らえられて牢に入れられていたガビとファルコだったが、パラディ島のエルディア人を悪魔の末裔と信じ込むガビは、仮病を使った作戦で監視を殺してファルコとともに脱獄していた。
二人がさまよった挙げ句たどり着いたのは馬を飼育する牧場。
偶然にもそこはサシャの実家。
その事に全く気が付かない二人は、敵意を剥き出しにするガビをファルコが誤魔化し、なんとかそこで働きつつマーレへ戻る算段をつけようとする。
そこで二人を世話するのは、4年前にサシャが身を挺して救った少女カヤであった。
カヤは二人の会話を聞いて、二人がマーレからやってきたことを知っていた。
しかしそれを責めることなく、普通の人間として接していた。
だがガビは、エルディア人は世界に贖罪すべきであり、島のエルディア人は滅ぶべきだと主張。
自分の今まで取り込んできた思想を繰り返し主張するガビだったが、カヤの今いる人達はなんの罪も犯していないという事実を覆すことができず、何も言えなくなってしまう。
カヤ「お母さんはずっと生きたまま食べられていた。
次第に叫び声もあげられなくなった。
声が出なくなるまで叫んだからだと思う。
この壁内で4年前に公開された情報では、壁の外には人類がいて、私達を悪魔の民族だって言ってるんでしょ?
でも、何でそんなに恨まれているのかはよくわからないの。
お母さんは一体何をしたの?何したからこんなに恨まれているの?」
ガビ「何千年間も世界中の人々を虐殺したからでしょ!?
そんなことも忘れていたなんて。
エルディア人は何千年もの間、巨人の力で世界を支配し蹂躙してきたの。
他の民族の文化を奪って、望まない子を産ませて、数え切れないほど人を殺してきたの。
この壁の悪魔共がいくら目を背けても、世界はこの罪を決して忘れないからこんなことになってるんでしょうが。被害者ぶるのはやめて。
カヤ「でもお母さんはこの辺で生まれ育ったから、そんな酷いことはしてないと思う。
ガビ「だから、100年前あんた達の先祖が犯した罪の大きさが問題なの」
カヤ「100年前って。じゃあ、今生きている私達は一体何の罪を犯しているの?」
ガビ「ついこの間だって、私の街を蹂躙した。」
カヤ「私のお母さんが殺されたのは4年前だからその罪じゃない。」
ガビ「だから、先祖が世界中の人を虐殺したからだって。」
カヤ「お母さんは誰も殺していない。
ねぇミア、ちゃんと答えて。
何でお母さんがあんなに苦しんで殺されたのか。
何か理由があるんでしょ!?そうじゃなきゃおかしいよ。
お母さんは何で生きたまま体を食べられたの?
ねぇ?何のために殺されたの?」
ファルコ「威力偵察です。僕らが知れる限りですが、4年前のパラディ島侵攻の目的は大攻勢を見据えての威力偵察が主でした。
敵の力を調べるために行った実験的攻撃、カヤさんとお母さんはそれに巻き込まれたんです。
お母さんには何の罪もありません。
ごめんなさい、何も悪くないのに。」
カヤ「ありがとうベン、教えてくれて。
でもベンが謝るのはおかしいよ。
マーレで生まれただけなのに。」
ファルコ「それで、カヤさんはその状況からどうやって助かったんですか?」
カヤ「ある人が助けにきてくれたの。
今の私より少し年上ぐらいのお姉ちゃんが、庭にあった薪割り用の斧を持って入って来て、巨人相手にそれで戦ったの。
結局お姉ちゃんは自分を盾にして巨人から私を逃がしてくれた。
この道を走ればいつかあなたを助けてくれる人と会える。
だから、会えるまで走ってと言って。
お姉ちゃんが生きてたら、行く当ての無いあなた達を決して見捨てたりしない、私にそうしてくれたように。
今度ブラウスさんとマーレの人が働いてるレストランに招かれてるの。
あなた達をそこに連れて行ってマーレ人に会わせれば、二人共マーレに帰る方法があるかもしれない。」
ガビ「どうしてそんなことするの?」
カヤ「私は…お姉ちゃんみたいな人になりたいの」
マーレでは、マガト、ライナー、ポルコ、ピーク、コルトが話し合いをしていた。
広場にあったのはジークの体の一部だけ、自分が死んだと装ったのだ、とジークの裏切り行為にマガトは気付く。
そして残された対人型立体機動装置にマーレの技術が使われていることから、すでにパラディ島にはマーレの技術が伝わっており、世界連合軍の集結を待って半年後にパラディ島に攻め入る意思を固める。
だがエレン、ジークの性格を考えたライナーはパラディ島への即時の侵攻を進言した。
その頃パラディ島ではピクシス司令を筆頭に、イェレナと反マーレ義勇軍、そしてエレンとの繋がりを解明する取り調べを進めていた。
しかし、エレンを頭として新生エルディア帝国を率いてもらいたいイェーガー派の人民が庁舎を取り囲みエレンの開放を要求する中、兵団の総帥であるダリス・ザックレーが爆破により暗殺される。
混乱に乗じてエレンは脱獄。
同じく100名を超えるイェーガー派のフロック達も看守と共に脱獄し、エレンと合流した。
イェーガー派の離反に気付き、104期生達に疑惑をかける兵団。
しかしもはや誰がイェーガー派で誰がそうでないか、区別のつかない兵団から敵勢力だけを炙り出すのは不可能と判断し、ピクシス指令はイェーガー派に降伏。
ジークの居場所をイェーガー派に教えることを条件に、様々な交渉に入ろうと目論む。
ピクシス「兵団内部に敵を抱えておってはどうにもならぬ。
仮に徹底して敵を炙り出すにしてもどれだけの血が流れることか。
考えるにおぞましいばかりか、そんな愚行に費やす時間はどこにも無い。
多くの兵に兵団を見限る決断をさせた、我々の敗因はこれに尽きる」
兵士「そんな、総統らを殺した連中に!?頭を下げるおつもりですか!?」
ピクシス「ザックレーとの付き合いは長い。
革命に生き、革命に敗れるのなら奴も本望じゃろう。
何より4名の死者はその弔いの代償にエルディア国の崩壊は望まないではなかろう」
ナイル「それでは、イェーガー兄弟に服従するおつもりですか?」
ピクシス「服従ではない。
我々はエレンら「イェーガー派」にジークの居場所を教えることを条件にして交渉を図る。
「イェーガー派」とて先々世界とやり合うことを考えておるなら、我々と争ってる場合ではないとわかっておろう。
我々は従来通り「地鳴らし」の実験を見守り、これにエルディア国の存続を委ねる。
ただし、我々の親玉を殺された件をここに不問とする。
これで数百数千の同士が殺し合わずに済むのなら、安かろう」
視点は再びガビとファルコ。
サシャの恋人であった元マーレ兵ニコロの招待にあずかり、サシャ一家とガビとファルコはニコロのレストランへ向かった。
ニコロの絶品料理に舌鼓を打つ一家だったが、ニコロが元マーレ兵であることを事前に知っていたガビとファルコは食事を抜け出してニコロとコンタクトを取ろうとする。
だがその会話の中で、ガビがサシャを殺したことが判明。
激昂し、ワインの瓶でファルコの頭を殴るニコロ。
割れたビンからはワインが飛び出し、ファルコの口の中にも入り込んだ。
一家の前にガビを連れ出し、断罪しようとするニコロ。
しかしサシャの父と母はガビの所業を許し、憎しみの連鎖をここで断ち切らなければならないとニコロを諭す。
偶然にもエレンの捜索のためにレストランを訪れていたハンジや104期生の静止もあって我を取り戻したニコロ。
自分のしたことの大きさに気づき始めるガビ。
サシャの父と母がそれを許してくれたことを理解できないガビだったが、サシャの死の真相を初めて知ったカヤはガビに襲いかかり殺そうとする。
すんでのところでミカサがそれを防いだが、ガビは自らの罪に打ちのめされる。
そんなガビをアルミンとミカサは別室に連れていく。
104期生達に取り押さえられていたニコロだったが、ここで驚きの証言をする。
ファルコが口にしたワインにはジークの脊髄液が入っていて、ジークの号令でワインを飲んだ者は無垢の巨人になってしまうということ。
このワインはニコロ達が島に来た時から兵団の人々に振る舞われ続けてきたこと。
驚愕の事実に立ち尽くすハンジ達の前に、フロックたちイェーガー派たちが銃を構えて押し入ってくる。
そして別室にいたミカサとアルミンの元には、すでに手のひらに傷をつけたエレンが現れていた。
エレンと話をしようとするミカサとアルミン。
しかしエレンの肚は、地鳴らしを発動して世界のその威力を知らしめること、その一本に決まっていた。
そしてエレンはアルミンの、話し合いにこだわりいつまでも結論を出せない態度と軟弱さに暴力を持って応える。
さらにミカサが自分に対して持つ気持ちは、ミカサが巨人化学から生み出された特殊能力を持つ人種であり、その特性によって自分を主人だと見定め、ついてきているだけだと断じ、その気持ちを完全に否定する。
エレン「オレはレベリオに潜伏しジークと話をした、兄弟水入らずでな。
その時に色んなことを学んだ。
ジークはマーレが知る以上の知識を手にしている。
アルミン、お前はまだアニのところに通っているだろ?
それはお前の意識か?それともベルトルトの意識か?
アルミン、お前の脳はベルトルトにやられちまった。
敵に操られているのはお前だろうが」
ミカサ「エレン、あなたは何がしたいの?」
エレン「無知ほど自由からかけ離れたもんはねぇって話さ。
アッカーマン一族のこともそこで知った、ミカサ、お前が強ぇ理由だよ。
結局のところマーレの学者も未だに巨人のことは殆どわかっていねぇが、エルディア帝国がその長い歴史の中で「ユミルの民」を弄り回した結果偶然できたのが人のまま一部巨人の力を引き出せるアッカーマン一族だ。
何でもアッカーマン一族はエルディアの王を守る意図で設計されたもんだから、その名残で誰かを宿主と認識した途端、血に組み込まれた習性が発動するって仕組みだ。
つまり、お前がオレに執着する理由は、アッカーマンの習性が作用しているからだ。
あの時お前は死に直面する中でオレの命令を聞いた、「戦え」と」「そういった諸々の条件が揃うことでアッカーマン一族の血に秘められた本能が目を覚ますらしい。極限まで身体能力が高められるだけでなく、「道」を通じて過去のアッカーマン一族が積み重ねてきた戦闘経験までをも得ることができた。
あの時オレを偶然護衛すべき宿主だと錯覚したことでな」
ミカサ「違う。
偶然じゃない。
あなただから、エレンだから、私は強くなれた。
それはあなただから。」
エレン「力に目覚めたアッカーマンは、突発性の頭痛を起こすことがよくあったらしい。
本来の自分が宿主の護衛を強いられることに抵抗を覚えることで生じるらしいが、心当たりは?」
ミカサ「ない」
エレン「要するに本来のミカサ自身は9歳を最後にしてあの山小屋に消えちまったんだよ。
アッカーマンの本能に忠実なお前を残してな。
本来の自分を失いただ命令に従うために作られた一族、つまりは奴隷だ。
オレがこの世で一番嫌いながものがわかるか?
不自由な奴だよ、もしくは家畜だ。
そいつを見ただけでムカムカしてしょうがなかった。
その理由がやっとわかった。
何の疑問も抱かずただ命令に従うだけの奴隷が見るに堪えなかった。
オレはガキの頃からずっと、ミカサ、お前がずっと嫌いだった」
一方その頃、巨大樹の森の中にいるジークとそれを監視するリヴァイ。
ジークは自分がどうやってラガコ村の住民を巨人化させたかを話していた。
ジークの脊髄液をガス状にさせ、それを村に充満させる。その気体を吸った者はジークの号令ひとつで巨人へと変貌するのだ。
怒りに満ちるリヴァイ。しかしその時ジークが突然疾走。
叫び声を上げると同時に、周囲にいたリヴァイの部下達が巨人へと変貌した。
普段嗜好品を紅茶のみにしていたリヴァイ以外はの部下達はみな、ジークの脊髄液入りワインを飲んでしまっていたのだ。
逃走を図るジークだったが、巨人化した部下達をもリヴァイは殲滅。
巨人化したジークすらもあっという間に制圧し、ジーク本体を雷装に結びつけ、身動きをしたら爆発する状態で王都へジークを搬送しようとする。
ジークの脳裏に幼き日のことが思い浮かばれた。
幼い頃からエルディア復興の戦士として厳しく育てられたジークは、親であるダイナとグリシャの愛に飢えていた。
マーレ軍が巨人の戦士を継承させるために栄誉マーレ人としてエルディア人を募集した時、ジークも当然入隊したが、その成績は振るわず、ジークにかけるグリシャの期待と失望は募るばかりだった。
そんな中、獣の巨人の継承者クサヴァーと中庭で偶然出会い、キャッチボールをするようになった。
親には相談できないようなこともクサヴァーには相談するようになったジーク。
ある時反マーレ派であり、グリシャ率いるフクロウはマーレに反旗を翻す大々的な作戦を実行することになった。
しかしマーレ軍内でその情報が漏れていることを知ったジークは、両親が捕まってしまえば同じ反マーレとして一族郎党、自分も含めて祖父祖母まで捕まってパラディ島送りになってしまう。
そのことをクサヴァーに相談したジークは、クサヴァーに、両親を密告するように言われてしまう。
他に選択肢もなく、自分に愛情をかけなかった両親と、自分とずっと親身になってくれたクサヴァーの言葉では、ジークはクサヴァーのアドバイスに従うのも当然であった。
時は過ぎてジークは青年になり、クサヴァーの寿命も迫る頃、ジークはある相談をした。
ジーク「「始祖の巨人」の力を使えば、「ユミルの民」から子供ができなくすることもできるかな?
これ以上「ユミルの民」が生まれてこなければ、100年が経つ頃にはこの世から確実に巨人は消滅してる。
もう世界は巨人の脅威に怯えたり、苦しめられたりせずに済む。
何より、そもそも僕らは生まれてこなければ、苦しまなくてよかったんだ」
ジーク「俺が「獣の巨人」を継承する。
マーレのためじゃない、始祖奪還計画を成功させ、「始祖の巨人」をマーレから奪ったら、世界を救ってみせるよ。
世界の人々を巨人の恐怖から解放し、エルディア人を苦しみから解放する。」
そしてその計画をジークはエレンにも話していた。
マーレに潜入していたエレンと病院の庭で話すジーク。
エレンはその作戦に賛同した。
時は現在に戻り、リヴァイの引く荷馬車の上で、雷槍にくくりつけられたジークはこう呟いた。
ジーク「唯一の救い・・・エルディアの安楽死」
その言葉を訝しみ、リヴァイが近づいてきたところで、自らを巻き込みながらジークは雷槍を爆発させた。
ジーク『クサヴァーさん、見ててくれよーーー!!!!』
その頃王都では、政権を抑えたフロック達イェーガー派と反マーレ義勇軍、そしてピクシス達との会談が行われていた。
イェレネによって反マーレ義勇軍、そしてジークの『エルディア人安楽死計画』が明かされた。
エレンはサシャを殺した少女ガビに会うためにガビの牢獄を訪れていた。
だがそこへ、車力の巨人の本体であるピークが登場。
エレンに向けて銃を構えるが、マーレは自分をまだ殺せないとエレンは看破。
ピークはそれを認め、しかし、自分はすでにマーレを裏切った。始祖の巨人の力があればマーレを倒せる。裏切った証拠にこの街に既に潜んでいるマーレの位置を教えるとエレンに持ちかける。
それを受けたエレンはピークとガビを屋上に連れ出し、どこにいるのか問うた。
ピークが「そこ」
と指をさしたのはエレン。
その瞬間、エレンの足元から顎の巨人が床を突き破って襲いかかった。
足を食いちぎられるエレン。
同時にエレンは即座に巨人化。
しかしその見上げた空には無数の飛行船が浮かび、その一隻からライナーがエレンを見下ろしていた。
まとめ:【進撃の巨人】Season4 part1 あらすじ
今回は【進撃の巨人】season4 part1 のあらすじを紹介しました。
これで今までに放映済みのアニメ部分のあらすじは終了です。
読んでいただいてわかるように、これはまだまだ途中です。
ここからは、原作ではすでに描かれた怒涛の最終回に向けて、あまりにも劇的な展開の連続になります。
最後まで息をつかせぬ展開とはまさにこのこと。
そして誰もが驚いた最終回の締めに、アニメもきっと向かっていくでしょう。
今回の進撃の巨人part4 season1では、マーレ側の事情と軋轢。
ジークの本当の動機と生い立ちなど、今までの進撃の巨人の世界が展開されていたことの背景が深く描かれてきました。
進撃の巨人のほとんどの謎はここで解かれたと思われるかもしれません。
しかし進撃の巨人にはさらなる深く大きな謎と、解くべき問題が横たわっていたのです。
それが進撃の巨人第76話『断罪』からスタートする、この2021年冬に放送される予定のシリーズで描かれることになります。
ここでおそらく進撃の巨人アニメ版も最終回を迎えると思われます。
進撃の巨人に残されたまだまだ数多くの謎、そして結末をどう迎えるのか、この冬の本放送を楽しみに待ちましょう。
それでは、最後までご愛読ありがとうございました!
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