【東京喰種】第1season!これを見れば東京喰種マスター!!【完全保存版】

東京喰種

今回は【東京喰種】第1season!これを見れば東京喰種マスター!!【完全保存版】について紹介したいと思います。

この中では私の考察を含みますのでご了承ください!

2011年より、「週刊ヤングジャンプ」にて連載開始された大人気漫画「東京喰種」。

連載が終了してからおよそ4年経った現在でも、作者の石田スイ先生の展覧会が行われるなど、非常に根深い人気を誇っています。

美しい絵に魅力的なキャラクター、さらに重厚なストーリーと、まさに「完璧」と呼べる作品です…

では【東京喰種】第1season!これを見れば東京喰種マスター!!【完全保存版】についてみていきましょう。

東京喰種概要

現代の東京を舞台に、人の姿をしながら人間の肉を喰らうことで生活する喰種(グール)と呼ばれる怪人をテーマとした作品。ジャンルとしてはダークファンタジーに分類されているが、サイエンス・ファンタジーの要素もある。

【東京喰種】第1season!登場人物

金木研(かねきけん)

霧嶋董香(きりしまとうか)

西尾錦(にしおにしき)

四方蓮示(よもれんじ)

入見カヤ(いりみかや)

古間円児(こまえんじ)

芳村(よしむら)

笛口雛美(ふえぐちひなみ)

ウタ

イトリ

月山習(つきやましゅう)

神代利世(かみしろりぜ)

万丈数壱

霧嶋絢都(きりしまあやと)

大守八雲(おおもりやくも)

亜門鋼太郎(あもんこうたろう)

真戸呉緒(まどくれお)

鈴屋什造(すずやじゅうぞう)

丸手斎

永近英良

【東京喰種】第1season!あらすじ

 

第一話 「悲劇」

人を喰らうことで命を持することができる怪人「喰種」。東京に暮らす人達は「喰種」の脅威に怯えながら、日々の生活を営んでいた。

主人公、金木研は都内20区の大学生。親友の永近英良(ヒデ)と共に、喫茶店「あんていく」でお茶をしている。ここには金木が密かに想いを寄せている女性が来店するという。

店内のTVでいつものごとく「喰種」による物騒な事件が報道されるも、二人は談笑し合い、目当ての女性を待っている。ヒデが店員の霧嶋董香(トーカ)をナンパするなど一悶着経ったが、ついにその女性は姿を現した。長い髪に赤い眼鏡をかけた、いかにも美女といった顔立ちをしている。ヒデは諦めろと金木を悟しその場を後にしてしまうが、金木は想いを拭い去ることはできなかった。彼女はその整った顔立ちに加え、金木が愛読している「高槻泉」の作品を読んでいたからだ。

その女性はカップを運ぼうと金木の方へと向かってくる。その時、迫ってくる彼女の腕に金木の読んでいた小説が当たって落ち、偶然にもお互いが「高槻泉」のファンであることを彼女に知らせることができた。このチャンスを逃がさまいと、金木は彼女と本屋デートに行く約束をすることに成功する。

デート当日、二人は共通の話題で会話を弾ませる。彼女は名を神代利世(リゼ)と言い、血液型や年齢も金木と一緒だと話す。本屋巡りを終え、そことなくいい雰囲気を感じていた金木達は夜道を歩いていた。楽しかったデートも終わり、お互い帰ろうとした二人であったが、リゼは最近起こった「喰種」の事件を畏れ始める。金木は彼女を家まで送ってあげようと決め、再び彼女と足を揃えた。

しばらく歩いた後、リゼはいきなり金木に抱きつく。彼女は金木に喫茶店で見られていたことを気づいており、自分も金木を見ていたと話す。顔を赤らめ、高揚する金木。お互いの心拍が大きく波を打っている。その瞬間、金木の肩に噛まれたような鋭い痛みが走った。驚いた金木は思わず尻餅をつく。彼の前には目を赫く光らせ、背中から触手を生やしたリゼが立っていた。彼女こそが例の怪人、「喰種」だったのである。とっさに逃げる金木であったが、その触手に脇腹を抉られ、意識を失ってしまう。瀕死の金木の元へゆっくりと近づくリゼであったが、彼女の上部より工事現場の鉄骨が落ちてくる。完全に油断をしていたリゼは、降ってきた鉄骨の餌食となってしまった。

朦朧と意識を取り戻す金木。辺りは手術室であり、医師達がずらりと金木を取り囲んでいた。嘉納と呼ばれる男は、やむを得ない状況の中、リゼの臓器を金木へ移植することを決心する。しばらく時間が経過し、手術が成功したという声が金木の頭に響いた。

完全に意識を取り戻した金木は、ゆっくりと瞼を上げた。しかし彼の左眼は、リゼのそれと同じように、赫く染まっていたのであった。

退院した金木は、自身の身体の異変に気付き始めていた。普段の食事がまるで喉を通らず、相変わらず片眼は赫い光を放っている。おまけに街中のヒトが食糧のように映り始める… リゼの臓器を移植したせいだ、と思い切って再び腹部を包丁で貫こうとするも、刃は通るどころか折れ曲がってしまった。

呆然とする金木。しかし一筋の光明が差したかのように、金木は食欲を刺激する香りを感じ取った。金木は急いで香りを辿り、その元へと辿り着いた。するとそこにはヒトを喰らう、一匹の喰種の姿があった。金木はヒトの死体の匂いに釣られていたのだ。受け入れられない金木に、喰種は肉を分けようと提案する。だがその喰種は、突然現れた男の蹴りによって頭を吹き飛ばされてしまった。

西尾錦と名乗るその男は、ここを自分の喰い場だと主張する。彼も同じく喰種であった。偶然居合わせた金木にも、錦の怒りの矛先が向くことは例外ではない。金木は一方的に追い詰められてしまう。しかしその瞬間、見覚えのある一人の少女が金木を救った。その少女は喫茶店「あんていく」でアルバイトをしていた霧嶋トーカであった。華麗な身のこなしで錦を撃退するトーカ。彼女の眼もまた、赫く発光していた。金木は震えながら、自身が人間であることをトーカに訴えた。しかし金木は喰種のように、身体は人肉を強く求めていたのだ。見かねたトーカは死体の肉を引きちぎり、無理やり金木の口にねじ込むのであった。

第二話 「孵化」

人肉を口にねじ込まれた金木は、とっさにそれを吐き出す。喰種を「化け物」と称した金木。トーカはそれに憤り、金木に暴行を加え始めた。しかしそこに一人の老人が止めに入る。

トーカに店長と呼ばれたその老人は金木を優しく諭し、「あんていく」へと招き入れる。その老人もまた、喰種である。珈琲を出された金木は、慎重にカップを啜り始めた。その味は人間であった頃と同じ、いつもの珈琲の味であった。金木は涙を流すほどに感動する。店長の芳村によると、喰種は昔から珈琲はおいしく飲むことができるという。芳村は紙袋に包まれた包みを一つ、金木に差し出す。金木はそれを受け取り、家へ帰るのであった。芳村はトーカに、金木がリゼの臓器を移植された人間であることを話す。トーカは驚きつつも、金木を案じるのであった。

自室へと戻った金木は、異常な空腹感に頭を抱えていた。金木は芳村から貰った包みに手を伸ばす。恐らく中身は人肉だろう。どこからかリゼが囁き、誘惑しているようにも感じる。その瞬間、携帯に一通の着信が届いた。ヒデからの連絡である。同時に金木は包みを放り投げてしまった。

金木は久しぶりに大学へ登校する。金木を見つけたヒデが、勢いよく駆けてきた。学校を休んでいた金木を心配するヒデ。先輩から資料を貰うがてら、金木に付き添いをお願いした。

部屋の前へと辿り着いた金木達は、ノックもせずにドアを開けてしまう。そこには金木と顔見知りの男がいた。先日喰い場荒らしの件で揉めた、西尾錦だ。ヒデの言っていた先輩とは錦のことだった。金木は背筋を震わせる。錦はヒデの探している資料が自宅にあるので、家まで取りに来ることを提案した。賛成するヒデであったが、金木はヒデの身を心配し、ヒデについていくことを決意する。

繁華街の裏道を三人は歩いている。すると突然、錦はヒデを何十メートル先へと蹴り飛ばし、ヒデは意識を失ってしまった。ヒデを喰おうとする錦を、金木は必死に止めようとする。しかしその力の差は歴然、金木は錦の思うままにされてしまう。錦は腰元から蒼い触手を出し、ヒデにトドメを刺そうとする。ヒデに死なれるのは嫌だ…そう想い続ける金木の腰元からも、赤い触手が数本生えてくる。リゼの触手と同じ色と形である。

喰種同士の一騎打ちへと臨んだ金木は、錦の攻撃をすり抜け、そのまま腹部に攻撃を与え続ける。ついに錦は気を失い、金木は初の喰種戦に勝利を収めた。だがその後すぐに、金木は極度の空腹感に襲われる。金木は目の前に転がるヒデを今にも食べようとするが、ヒデの背後からトーカが現れる。トーカは理性を失った金木を正すべく、背中から羽のような触手を生やした。

金木はソファの上で目を覚ます。トーカが介抱してくれたのだと、芳村が現れて言った。芳村は金木を寝ているヒデの元へと連れて行った。ヒデは手当をされ、部屋の一室で眠っていた。

”君は人間と喰種、二つの世界に居場所を持てる、ただ一人の存在なんだよ”

ヒトの世界にも喰種の世界にも居場所がないと訴える金木に、芳村はそう言葉をかけた。「あんていく」に来ることを金木に提案した芳村は、珈琲の淹れ方を教ようと金木を別室へと連れ出す。その時横になっていたヒデは、密かに目を覚ましていた。

一方、東京は雨に濡れており、ビルの一角で男二人が喰種について話している。「大喰い」と「ジェイソン」といった喰種の行方を追っている男達は、雨の中に身を投げ出した。

第三話 「白鳩」

金木は芳村に珈琲の淹れ方を教えてもらっている。”「あんていく」は20区の喰種が集い、協力し合う場所だ” 芳村はそう言って微笑んだ。

一通り練習を終えた後、金木はトーカを手伝いに階段を下った。そこには全快した様子のヒデがいた。トーカはヒデに、事故に巻き込まれたことにしているようだ。トーカにお礼を言いその場を立ち去るヒデ。すると入れ違うように二人の母子が入店してきた。雨に濡れてぐっしょりとしている。母親を笛口リョーコ、娘を雛美(ヒナミ)と金木に紹介したトーカは、二人を芳村の元へ向かわせた。父と離れて暮らすことになった二人を、今日から「あんていく」で面倒を見るらしい。

一方、都内CCG(喰種対策局)では、定例会議が行われている。一等捜査官、亜門鋼太郎と名乗る人物が、「ジェイソン」と「大食い」の手掛かりを発表する。横にいる捜査官は上等捜査官、真戸呉緒。彼らは先日、ビルの一角で話をしていた捜査官達であった。20区の喰種に興味を馳せる真戸は、不敵な笑みを浮かべた。

芳村は金木に、人間の食事をするフリをして見せている。何度練習しても吐き出してしまう金木であったが、芳村は優しく励ました。そして芳村は、金木に瓶詰めの角砂糖を差し出す。これを飲めばある程度の空腹は抑えられるらしい。これなら…と金木は淡い期待を寄せる。

そして夜の繁華街。金木は芳村に食糧調達を頼まれ、四方蓮司の車に身を置いている。繁華街を抜けた金木達は、崖に辿り着いた。ここでは良く人間が自殺を謀り、「あんていく」はその死体を集めているらしい。四方は死体の前で手を合わせた後、手際よく死体を袋に詰めていった。

翌日、芳村はトーカに、金木のマスク作りに付いていくことを提案する。ここ20区に、白鳩(喰種捜査官)が二人やってきたという情報が届いたらしい。彼らから身を隠すために、マスクは必須のアイテムだ。トーカは嫌々ながらも、金木と駅前で待ち合わせた。

予定を大幅に遅刻して、トーカが駅前に到着する。すっかりくたびれた金木であったが、トーカは金木を連れ、仮面屋の「ウタさん」の元へと足を運んだ。仮面屋に到着した二人。そこには赫眼をむき出しにした男性、ウタが座っていた。ウタは「マスク作りのモチベーション」と、金木に質問を繰り返す。金木は少し困った様子だったが、無事に採寸を終えることができた。

金木はヒナミの様子を伺いに、彼女のいる部屋に入る。そこはヒナミが目を赫く光らせ、食事をしている最中だった。驚いた金木はとっさに部屋を飛び出してしまう。従業員の古間円児に促され、金木は謝罪をしにもう一度部屋へと足を入れた。すると金木はヒナミの持っている、「虹のモノクロ」に目を向けた。金木の愛読している「高槻泉」の短編集だ。一番お気に入りの話を尋ねる金木に、ヒナミはたどたどしい言葉で答えた。金木はヒナミに正しい漢字の読み方を教えてあげる。その後も漢字や単語を教える金木に、ヒナミは徐々に心を開いていくのであった。

いつもの「あんていく」。金木はヒナミと挨拶を交わし、仕事への気持ちを高める。すると奇抜な格好をした、一人の男性が来客する。紫髪の長身、真っ赤なスーツで身を固めた彼は、大きく息を吸って香りを嗜んだ。

その頃、亜門と真戸は20区を嗅ぎまわり、「ジェイソン」の足取りを追うのであった。

第4話 「晩餐」

「あんていく」に来店した赤スーツの男は、名を月山習と呼んだ。特殊な匂いから月山に関心を持たれた金木は、トーカに気を付けるように注意される。月山は20区の美食家(グルメ)、厄介者らしい。

トーカの通う清巳高校は、昼休みの時間に突入した。トーカと友達の依子は楽しく食事をしている。依子はトーカの偏食を気にし、手作りのから揚げを食べさせた。おいしそうに食べるトーカに、依子は上機嫌だ。しかしトーカは食事の後、すぐさまトイレに駆け込んだ。そして彼女はから揚げを吐き出すことなく、無理やり身体に流し込んだのであった。

金木は大学のイチョウの木の下で、珈琲を片手に読書を楽しんでいる。するとそこに月山習が姿を現した。金木の趣味が読書であることを知った月山は、金木を本好きのマスターが経営するカフェに行こうと誘う。噂ではあの「高槻泉」も来店するという。趣味を語り合える友達がいないと話す月山に同情し、金木はその誘いに乗るのであった。日曜の15時に、月山と金木は約束を交わした。

夕方、仕事を終えた金木は、四方に呼ばれて地下へと向かった。”自分の身は自分で守れ”と言い放った四方は、突然金木に殴りかかる。防戦一方となり疲弊し切る金木。これからは四方が稽古をつけてくれるという。その後四方は、金木を薄暗いバーへと連れて行った。バーにはウタと、オーナーのイトリの姿があった。ウタと四方、そしてイトリは昔からの腐れ縁らしい。イトリは金木の隻眼に興味を示し、「隻眼の喰種」の話をし始める。喰種と人間が交わった時、通常は衰弱死してしまうが、極稀に強力な力を持った喰種と人間のハーフ、「隻眼の喰種」が産まれて来るらしい。その話に興味を示す金木は、リゼについて知っている事はないかとイトリに尋ねる。彼女が聞いた噂によると、リゼが死んだのは事故死ではなく、他殺である可能性があるらしい。金木はそれに難色を示した。

日曜日、金木と月山はカフェでお茶をしていた。月山は想い出話に力が入りすぎてしまい、コップを割ってしまう。金木はその破片で指を切ってしまった。月山は急いでハンカチを差し出し、金木の指を覆った。そしてお詫びにと、月山はリゼの通っていたというレストランへと金木を招待する。誘いを受け入れる金木に興奮した月山は、血に濡れたハンカチを洗おうとトイレへ向かった。すると月山はそのハンカチで自分の口を覆い、金木の血を堪能し始めたのだった。

レストランに到着して早々、金木はシャワーを浴びさせられた。その後、大きな部屋に一人連れられる。すると機械仕掛けの床が作動し始め、金木は上の階へと上がっていった。そこには大勢の仮面を付けた喰種達がおり、金木を見下ろしていた。そしてMM氏と呼ばれる男が喰種の前に現れる。仮面を付けているが、その下は月山だと一目で分かる。月山は喰種達に、金木をメインディッシュだと紹介する。金木は嵌められたことを確信した。さらにはスクラッパーと呼ばれる、図体の大きな人間が金木の前に現れた。手には巨大な糸鋸のようなものを持っており、命令と同時に金木を攻撃し始めた。

金木は必死に逃げるが、コロシアムのような形状となっているこの会場に逃げ場はない。それに加え、金木は突然身体から出血し、その場に倒れこんでしまった。月山が毒を仕込んでいたのだ。ついにスクラッパーにつかまれ、握りつぶされそうになる金木。絶体絶命の中、金木は赫眼となって拘束を解いた。その隻眼に、周りの喰種はざわつき始める。どうにか窮地を脱したが、金木の体力は限界だ。しかし次の瞬間、月山がスクラッパーの背後から現れ、彼の身体を引き裂いた。そして月山はメインディッシュを金木からスクラッパーへと移し、金木の方へと近づく。金木が隻眼だと知った月山は、金木を独り占めしようと目論んだのだった。

第五話 「残痕」

月山に襲われる悪夢と共に、金木は目を覚ました。そこはいつもの天井、「あんていく」の一室であった。

仕事に戻った金木。芳村は金木に、トーカのお見舞いに行ってくれとお願いする。先日のから揚げの所為か、体調を崩しているらしい。金木は「あんていく」の上の、トーカの住む部屋へと向かった。「霧嶋董香、絢都」と書かれた標札のある扉を開け、中へと足を踏み入れる。部屋にはトーカと、ヒナミの姿があった。いつものようにヒナミに字を教える金木。すると部屋にチャイムが鳴り響く。トーカの親友、依子であった。依子はトーカを心配し、差し入れに肉じゃがを手渡した。トーカはそれをバクバクと食べ始める。金木はその様子を見て、トーカの友達への想いに感心したのであった。

夕頃、四方との特訓で、金木は腕を痛めている。すると久しく姿を見せなかった錦が、喰種三人に暴行を加えられていた。四方との訓練を生かし、金木は錦を救い出す。そして錦とその彼女、貴未の住む部屋へ錦を運んだ。衰弱する錦を救うには人肉しかない。すすり泣く貴未に、金木は何とかして見せると慰めた。

金木は食糧を求め、「あんていく」を探し回っている。そこに薔薇付の一封の手紙が金木の前に舞い降りた。送り主は月山。24時に月山の元へ来るように書かれたその手紙には、貴未を人質に取っていることも記されている。すると錦が帰ってこない貴美を心配し、地面を這いつくばって金木の元へと現れた。手紙を読んだ錦は、金木と共に月山と対峙することを決意した。

金木らは、月山との集合場所である教会に辿り着いた。貴未は縄で固く結ばれている。月山は金木に貴未を喰わせ、その金木を食べようという計画を立てていた。憤る錦であったが、衰弱したその身体では月山に手も足も出ない。続く金木も強烈な蹴りを入れられ倒れこんでしまった。更なる攻撃を繰り出そうとする月山であったが、トーカが間一髪助けに入る。トーカと連携して攻撃を仕掛ける金木。しかし金木は腕を折られ、トーカは赫子(かぐね)と呼ばれる触手で腹を貫かれてしまう。月山は試食と称し、金木の腹部をほじくり、それを口に入れた。今までにない味わいに感動した月山は、絶好の状態で食べたいと、貴未を食べるように強要した。

錦は貴未との出逢いを思い出す。女手一つで育ててくれた姉を白鳩によって無くし、人間を信じなくなっていた錦。しかし貴未は自分が喰種と知られた後でも、自分を喰わせて生き延びさせようとしてくれた。貴未のことを想う錦は、月山に向かってがむしゃらに進み始める。何度殴られ、貫かれても錦は抵抗を続ける。だが錦の体力はほとんどゼロ、このまま刃向かっても意味も勝ち目もない。そこで金木はトーカに、自分の肉を喰わせることを提案する。その作戦に乗った様子のトーカを見て、金木は月山の注意を引き始めた。その金木を背後から、トーカが一噛みした。食事を横取りされたと発狂した月山は、剣のように巻き付かせた赫子をトーカ目掛けて発出した。しかしトーカはそれをはじき返す。

”ここにてめえのものなんかひとつもねぇんだよ”

そう言ってトーカは、背中から羽のような赫子を伸ばし始めた。

第六話 「驟雨」

覚醒したトーカは、先程とは別人のような動きで月山を圧倒する。月山はやむを得ず貴未に手を出そうとするも、錦によって足止めされる。その隙をついて、トーカは月山に致命傷を与えた。月山に勝利した金木達。しかしトーカは、正体を見られたことを理由に貴未を殺そうとする。トーカが貴未の眼前に立った時、貴未はその赫子を見て、「綺麗」と言い放った。殺すのは躊躇ったトーカは、金木達を残して教会を去っていった。

教会での事件以来、「あんていく」にはいくつかの変化が訪れた。トーカがバイトを休むようになった代わりに、錦が貴未のために「あんていく」で働き始めた。ここなら人を極力殺さずに食糧を手に入れられる。するといつもと違う「あんていく」に、ヒナミの叫び声が響く。どうやら母のリョーコと喧嘩をしたらしい。金木が事情を聴くと、リョーコはヒナミの父について話し始めた。父は過去に13区の危険な連中と関わっており、ヒナミとリョーコを安全な場所まで逃がしたのだという。ヒナミは父に会えないことに不満を感じていたのだ。

一方、ヒナミの父の経営する町医者には、13区の「ジェイソン」、大森八雲が来ていた。ジェイソンはヒナミの父が人間と仲良くしていることを気に入らず、彼を病院の外まで投げ飛ばす。するとそこに亜門と真戸の二人が駆けつけた。

捜索していたジェイソンをついに発見した二人は、クインケと呼ばれる武器を持ってジェイソンに襲い掛かる。しかしジェイソンの強さは強大。二人はジェイソンを取り逃してしまった。その後真戸は足元に転がるヒナミの父を見て、手に持つクインケで両断した。

ヒナミとリョーコは話し合い、仲直りすることに成功する。それを見て金木は、トーカの元へ向かった。金木はトーカに、喰種も人と変わらない愛情を持っていることを話す。貴未と錦は、その愛情を繋ぐ架け橋になるかもしれない、と金木は語る。立ち尽くすトーカを見て、金木は部屋を離れた。

強い雨の中、ヒナミとリョーコは本屋で買い物を終える。リョーコは仲直りの証に、ヒナミに新しい本を買ってあげた。するとヒナミは突然、父のにおいがするとその場を駆けだしてしまう。必死に後を追いかけるリョーコ。ヒナミはウキウキしながら足を速めるも、辿りついたのは路地の裏であった。そこには亜門と真戸を含めた、4人の白鳩が待ち構えていた。リョーコは赫子を出し、ヒナミを路地の外へと逃がす。ヒナミは助けを求めて走り出した。強い雨に打たれながら、ヒナミは涙を流し始めた。

第七話 「幽囚」

「あんていく」から帰る金木は、雨に打たれて泣きじゃくるヒナミを発見した。ヒナミは金木に助けを求め、そのままリョーコの元へと走りだす。リョーコは闘い慣れしておらず、真戸にあっさりと追い詰められてしまっていた。真戸はトドメを刺そうと、アタッシュケースから新型のクインケを取り出す。クインケは喰種の持つ赫胞から作られ、その強さは元の喰種の強さに依存する。真戸が持ち出したクインケはリョーコの夫、つまりヒナミの父の赫子と同じ形状をしていた。リョーコは全てを察して絶望する。金木はその場に到着するも、ヒナミの口を押えて隠れることしか出来ない。

リョーコはヒナミに最後のメッセージを残そうとしたが、真戸が腕を振りかざす方が先であった。

トーカが「あんていく」の様子を覗きに部屋から降りて来る。まだ日が照っているのにも関わらず、「あんていく」は閉店していた。奥の部屋には、金木を含めた従業員達が座っている。ヒナミは別室で眠っているようだ。芳村から事情を聴いたトーカは憤り、ヒナミの仇を討とうと言った。しかし白鳩を殺せばさらに目を付けられると、四方がトーカを止める。芳村もそれに同意した。その様子を見て、トーカは部屋を飛び出してしまう。金木は何もできなかったと、自分を責め始めた。

CCGの班別会議。真戸はジェイソン拠点の報告書を確認し、自身の管轄外であったことを班員に伝える。20区の残りのSレート喰種、「大喰い」のリゼと「美食家(グルメ)」の月山を追うことを目標に定め、会議は終了した。
 
亜門とヒラ捜査官二人は帰りにそばを食べた後、夕暮れ道を歩いていた。しかしヒラ捜査官の内の一人が、うさぎの面を付けた喰種の不意打ちを受け、命を落としてしまう。もう一人のヒラも足に怪我を負って立てなくなってしまった。うさぎの面下の正体は、復讐に燃えたトーカであった。彼女は素早い身のこなしで亜門を追い詰める。あと少しでトドメを刺されるというところで、真戸が増援に入った。
 
 
 
 
真戸は羽赫型の喰種が不得意とする消耗戦を駆使して、トーカの足を挫いた。その後も真戸の挑発を受けたトーカは向こう見ずな攻撃を仕掛け、そのまま真戸に斬られてしまう。トーカは長期戦に突入することを嫌い、辛うじて逃走するのであった。
 
 
帰った来たトーカを、金木は心配する。彼女が怪我をした様子を見て、白鳩に手を出したと感づいた芳村は、手当てをしようとする金木を止めた。白鳩に手を出すということは、その責任を全て自分で負うということなのだ。しかし金木は注意を聞かず、トーカの元へ駆け寄った。罪の無い喰種が殺されることにやるせなさを感じるトーカを、金木は励ます。
 
”何も出来ないのはもう嫌なんだ”
 
金木は何か力になろうと、トーカを手伝うことを決意する。
 
 
CCGでは、先日トーカによって殺められた捜査官に対し、黙とうが捧げられている。二課の特等捜査官、丸手斎が亜門に近づく。近いうちに11区で動きがある、その時はお前も招集する、そう告げた丸手は、死んだ部下に線香も立てない真戸に嫌味を言って去って行った。何かを考えこむ亜門の前に、死を免れたもう一人のヒラ捜査官、中島が現れた。中島は死んだ草間捜査官との想い出を話す。それを聞いた亜門は、正義感をより一層奮い立たせた。
 
 
高架橋下の水路で、トーカは何やら作業をしている。金木はその後をひたすら追いかけていた。
 
数分後、真戸の元に745番、ヒナミの目撃情報が水路にて手に入ったと知らせが来る。真戸はこれをウサギの面を付けた喰種、「ラビット」による罠だと見抜き、ニヤリと口角を持ち上げた。
 
トーカとの作業を終えた金木は、出来上がったマスクを貰いに、ウタの店へと足を運んだ。金木は真っ黒な、歯がむき出しとなっているデザインのマスクを受け取り、それを付けた自分の様子を鏡で覗くのであった。
 

第八話 「円環」

亜門と真戸は、二手に分かれて水路の捜索をする作戦を立てる。真戸はクインケの入ったアタッシュケースと、大きなカバンをもう一つ手に持っていた。
 
 
「あんていく」に戻ったトーカ。単独で行動を進めるトーカを金木は協力しようとするが、拒まれてしまう。するとヒナミの寝ている部屋から、何やら物音が聞こえた。トーカは様子を見ようと部屋に入るが、そこにはクレヨンで赤く塗りつぶされたヒナミの絵と、外へと通ずる扉が薄く開いているのみであった。ヒナミが「あんていく」から抜け出したと気づき、急いで探しに行く金木とトーカ。なかなか見つからず苦戦を強いられる二人であったが、突然ヒナミの叫び声が夜の20区に響いた。トーカはその元へと急いで走り出す。それに気づいた亜門がその後を追い始めたが、金木は行く手を阻もうと、亜門の前に立ち塞がった。
 
 
ヒナミは水路で一人、大きなカバンを抱えて泣いていた。先程真戸が手にしていたものと同じカバンだ。ヒナミを見つけたトーカは、そのカバンの中身を尋ねた。ヒナミは自分の母親だと答える。彼女は母の匂いに釣られて、「あんていく」を抜け出しここへ辿り着いたのだ。罠だと気づいたトーカは、すぐさまヒナミを連れようとする。しかしヒナミは母に会いたいとその場を動かない。トーカは優しくヒナミを抱くも、その背後から笑みを浮かべた真戸が迫ってくる。挑発を繰り返す真戸に、トーカは激情して飛び立った。
 
 
 
 
真戸はクインケを取り出し迎え撃つも、トーカは水路という狭い立地を生かして上手くクインケを扱わせないようにする。動きが止まった真戸に、トーカはようやく一撃目を与えた。
 
 
一方その頃、金木と亜門は雨に打たれながら向かい合っていた。金木の顔はマスクで覆われている。トーカの元へ行かせてはいけないと、金木は亜門に殴りかかった。しかし亜門も金棒型のクインケを取り出し、金木に対抗する。亜門は、なぜ喰種は罪無き人を喰らい、世界を歪めるのかを金木に問う。しかし金木はその質問に疑問を持ち始める。歪めているのは本当に喰種なのか、罪も無いのに殺されたのはリョーコも同じではないのか。金木はそれを伝えられるのは、人であり喰種である自分だけだと確信した。どうすれば理解し合えるのか、金木はそう考えるが、今持つ力だけでは叶わないと振り切る。そうして金木は口元のファスナーを開け、亜門の肩を食いちぎった。すると金木の腰上から、二本の大きな赫子が伸びる。先ほどまでの勢いとは全く異なった金木は、亜門とほぼ互角の打ち合いを繰り広げ始めた。だが金木の攻撃に耐えかねた亜門のクインケは、真っ二つに折れてしまった。食欲を抑えられそうにない金木は、亜門に逃げろと言い放つ。人殺しにしないでくれ、と訴える金木を見て、亜門はその場を脱した。
 
 
 
 
追撃をかけようとするトーカであったが、真戸はアタッシュケースを開け、もう一つのクインケでトーカを跳ね返した。その形はリョーコの赫子とそっくりだ。ヒナミは目を塞いで泣き叫んだ。トーカは続けて真戸に攻撃するも、二つの赫子を巧みに操る真戸に近づくことは出来ず、腹を貫かれて拘束されてしまった。そして真戸は同時にヒナミも拘束する。必死に抗い喰種の存在を認めさせようとするトーカに、真戸は聞く耳も持たない。真戸はそのままヒナミをクインケを振りかざし、二人の息の根を止めようとした。しかし突然、真戸の身体からは鮮血が溢れ出し、クインケは地面に落とされた。真戸の右腕は切断されてしまっていたのだ。奥を覗くと、ヒナミが父と母、両方を受け継いだような形状の赫子を出し、すすり泣いていた。
 
 
 
ヒナミは発狂し、真戸に猛攻を繰り出す。その勢いでトーカの拘束も解かれた。真戸は攻撃をいなし切れず、左足も切断されてしまった。トドメを刺すことを躊躇ったヒナミに、真戸は再び立ち上がったが、今度はトーカにトドメを刺されたのであった。トーカは真戸の手に目を移した。すると彼の薬指には、金色に輝く指輪があった。
 
 
金木は少量しか肉を喰わなかったために、空腹で暴走を始める。そしてリゼの口調でぶつぶつと独り言を始め、背後にいた男を赫子で貫いてしまった。しかしその男は四方であり、彼は金木に肉を与えるのであった。
 
その後二人は、トーカとヒナミを迎えに行く。ヒナミは四方におぶられながら、私は生きていてもいいのかな、と口にした。金木はヒナミを見て、キョーコは最期に、ヒナミに生きてと言おうとしたのではないかと答える。それを聞いてヒナミは、安心したように眠りについた。
 
 
その頃亜門は、水路に転がる真戸の遺体を抱えていた。亜門は真戸の目を瞑らせた後、大きな叫び声を上げた。
 
 

第九話 「鳥籠」

数年前、アカデミーを卒業した亜門は、そのままCCGへと入局する。新人として挨拶を交わす亜門は、特等捜査官、有馬貴将に真戸とパートナーとなることを告げられる。亜門と真戸は、早速「アップルヘッド」の捜索に取り掛かった。真戸は既に、「アップルヘッド」は60代の老婆だと目星を付けていた。いいかげんな捜査をする真戸を見て、亜門は単独行動を始めてしまった。
 
 
 
すると真戸が容疑をかけていた老婆が、荷物を持って歩いて来た。何も疑わない亜門は老婆の荷物を持ってあげる。しばらくすると、亜門は荷物の中から血が滴っていることに気づいた。その瞬間老婆は赫子を突き出し、亜門目掛けて放出する。しかし間一髪の所で真戸が助けに入った。「アップルヘッド」の討伐に成功した真戸は、亜門に対して捜査官は退いてはいけないということを教える。亜門は大きな返事を真戸に返した。
 
 
真戸の49日を追悼しに行こうとする亜門は、篠原特等捜査官が近づいてくる。真戸の亜門への想いを告げた篠原。亜門は同じように、真戸は自分の誇りだ、と返した。
 
 
11区で喰種による事件があったと報道されている。金木は珈琲豆を部屋から取り出していた。すると変装したヒナミが、金木の前に現れる。これから四方と、インコの「ヘタレ」の餌を買いに行くようだ。ヒナミは現在はトーカの部屋で暮らしているらしい。トーカと錦はいつもの様に喧嘩をしている。色々なことを受け止めて、「あんていく」は前の日常を取り戻しつつあった。
 
 
夕暮れ時、亜門は真戸の墓に花を供えていた。「ラビット」を倒すと決意し去る亜門は、一人の女性とすれ違った。その女性の髪色は、真戸のものとそっくりであった。
 
 
 
 
金木はイトリに、リゼに身体が乗っ取られそうになったことを相談する。イトリはリゼの素性は良く分かっていないと話すも、金木に11区へと向かうことを提案した。11区はリゼが20区に来る前に住んでいた場所らしい。金木はどうしようかと考えながら、夜道を歩く。すると前から歩いてきた少年にぶつかった。白い肌に白い髪の毛のその少年は、金木に一謝りしてその場を立ち去ってしまった。その後少年は路地裏で、金木の財布の中身を調べていた。
 
スリにあったと話す金木に、ヒデは喝を入れる。すると、11区と20区に、捜査官を増員するといった報道がされた。ヒデはそこから、20区の喰種に関して推理を始めた。平然と推測を当てていくヒデを見て、金木は顔を青ざめた。
 
 
亜門は20区に増員される捜査官に挨拶をしていた。法寺准特等捜査官と、滝沢政道二等捜査官にが増員されるようだ。亜門は11区の増員、特別対策班として配属されることを知らされる。
 
 
古間は11区の騒動について、金木と錦に話す。このままでは戦争となることも想定内のようだ。トーカはヘタレの面倒を見ながら、真戸にも家族がいたことを思い巡らしていた。様子を見に来た金木に、彼の家族のことを尋ねた。両親を幼い時に無くしたと話す金木に、トーカは軽く俯いた。ヒナミがトーカに髪を切ってもらったと、金木に自慢しに来る。その腕を褒める金木に、トーカは照れ隠しをした。
 
 
ヒデは石階段に座りながら、缶コーヒーを飲んでいる。すると男二人が後ろの自販機で、同じく缶コーヒーを買っていった。ヒデは彼らがリゼの話をしているのに気が付き、ハッとする。その二人の男の内の一人は、あの「ジェイソン」と呼ばれる喰種であった。
 
 
 
そして別の場所では、ガスマスクをつけた喰種を三人連れた、万丈と呼ばれる喰種が11区からやってくる。彼もリゼを探しているようだ。さらに明け方、青年が喰種を連れ、11区からリゼを探しにやってくる。元々20区に住んでいたと言う彼は、トーカの弟、霧嶋絢都(アヤト)であった。
 
 

第十話 「青桐」

CCG本局では「アオギリの樹」と呼ばれる喰種集団が攻撃を始めていた。赤い仮面を付けたタタラの命令と共に、「アオギリの樹」は撤退した。

明け方の港。四方と芳村は、大量の遺体を目の前にしている。”隻眼の王”が率いているという「アオギリの樹」の仕業だと話す四方を横目に、芳村は深く帽子を被った。

白鳩の増援のせいか、「あんていく」への客足は遠のいている。そこに一人の男と、三人のガスマスクをつけた連中がやって来た。万丈数壱と名乗る男は、リゼを探しに20区まで足を運んだようだ。すると万丈は、金木からリゼの匂いがしていることに気づき、いきなり金木に襲い掛かった。しかし金木の咄嗟の対抗で、万丈は気を失ってしまう。

亜門は対11区のための、特別対策班の会議に出席している。その場には黒岩特等を始めとする、CCGきっての猛者が集っていた。

夕方、万丈は目を覚ます。リゼの場所を尋ねる万丈に、金木はここにはいないとはぐらかした。万丈は金木に、リゼへ「逃げろ」という伝言を残す。数か月前より、「アオギリの樹」が11区を占領し、今度は白鳩狩りを行っているらしい。「アオギリの樹」はなぜかリゼを探しているため、万丈は忠告をしに来たようだ。すると突然、ガラス窓を突き破って一人の青年が侵入してくる。彼はトーカの弟、アヤトであった。さらに店内には、「ジェイソン」と謎のオカマが入ってきた。「ジェイソン」は万丈をつけてここまで来たという。アヤトは「ジェイソン」をヤモリと呼んだ。二人は「アオギリの樹」のメンバーのようだ。

ヤモリは金木にリゼの匂いを感じ取り、そのまま無理矢理攫おうとした。トーカが止めようとするも、アヤトによって反撃されて気を失ってしまう。

ヤモリは頑丈な金木の身体をいたぶり始めた。ニコと呼ばれるオカマの喰種はヤモリに退くことを提案し、金木を連れてアヤトと共に消えていった。

数時間後、四方と芳村が帰ってくる。金木を連れられたことに気づいた芳村は、皆を集める様に指示した。

先日金木の財布をくすねた白髪の少年は、道に迷っていた。交番を見つけた彼は、嬉しそうに駆け寄って行った。その後少年は、CCG特別対策班の会議に乱入する。篠原特等の部下だという彼は、自身を鈴谷什造と名乗った。そして特別対策班の会議は終了し、篠原と亜門は捜査官資料を見る。鈴屋は三等捜査官でありながら、実力を買われて今回の作戦に参加させられたようだ。

亜門は金木との闘い、そして幼き頃の自分を思い出していた。篠原は、亜門に真戸のクインケを持っていくように言い、その場を去って行った。

 
その頃、CCGの緊急会見を見ていたヒデは、連絡もして来ない金木を心配していた。彼の部屋には喰種について調べたような跡が散乱していた。
 
 
芳村は皆を集め、金木にはもう会えないかもしれないと発言する。しかし芳村は、命を懸けて金木を助けに行くと言った。トーカや錦は覚悟を決める。そして芳村の指示で、一人の男が入ってくる。驚くトーカと錦。その男は月山であった。金木を連れ去られたことに、月山は強く憤っていた。
 
 

第十一話 「衝天」

月山が仲間に加わることに反対するトーカ。しかし四方がおかしな動きはさせないと、トーカを説得した。CCGの「アオギリの樹」への総攻撃に乗じ、金木の奪還を始めると芳村は言った。
 
 
金木は広い、謎の空間に連れられていた。腕をしばられて椅子に座らされている。そこにはヤモリが一人、注射を片手に金木の前に立っている。この注射は喰種が人よりも多く持つRC値を抑制し、身体を人間のようにするものであった。ヤモリは指をポキリと鳴らし、注射を金木の眼に打ち込んだ。同時に金木は大きな叫び声を上げる。その後もヤモリは金木に、拷問を繰り返し続ける。掃除に来た万丈は、必ず助けると金木に告げた。
 
 
 
 
金木を救出するために準備を整えた芳村一行。そこにはウタも駆けつけてくれていた。全員が揃ったことを確認し、芳村は皆を連れて「あんていく」を発った。
 
 
住民の避難を確認した丸手は、「アオギリの樹」のアジトへの潜入準備を始めていた。亜門は真戸から受け継いだクインケが入ったアタッシュケースを持ち、強い覚悟を決める。篠原は亜門に、ヤモリについて話し始めた。ヤモリは以前、CCGの収容所に入れられており、ある捜査官に拷問を続けられていたという。そうしてヤモリは残虐な人格を自身に作り出し、収容所を脱走したというのだ。
 
 
タタラを筆頭に、「アオギリの樹」はCCGを迎え撃つ体制を整える。タタラはエトと呼ばれる、全身を包帯で包んだ少女とともにその場を立ち去った。
 
 
 
 
空に花火が撃ち上がると同時に、CCGとアオギリは撃ち合いを始めた。赫子の盾とスコープによって、CCGは撃ち負けている。しかし什造が突然丸手のバイクに乗り、敵陣へと突っ込み始めた。什造はその場の敵を一人で一掃し、形勢は一気に逆転してしまった。丸手畳みかけようと、突撃を命令した。そして同時に、「あんていく」のメンバーも侵入を開始する。すると亜門は、ウサギの仮面を付けたトーカを発見する。真戸の仇を取るためにクインケを振りかざす亜門。その攻撃を二人の喰種が抑え込んだ。「アオギリの樹」のSレート喰種、瓶兄弟だ。トーカはそれに乗じて亜門の元から飛び去った。二体の喰種の連携に、亜門は苦戦を強いられる。だが亜門はクインケを二つに割り、二刀を両腕に装備した。不意をついた亜門は瓶兄弟を斬りつける。亜門は真戸に、静かに勝利を捧げた。
 
 
ウタと月山、そして四方は、アオギリの喰種、ノロと対峙する。三人はノロ目掛け、一斉に攻撃を始める。一方芳村は、イトリに戦局を調査してもらっていた。CCGの優勢を聞いた芳村は、ヒナミをイトリに預け飛び立っていった。
 
 
亜門から逃げ切ったトーカは、錦と合流を遂げた。しかし突然の不意打ちに、錦はトーカを庇い、倒れてしまう。攻撃の正体はアヤトであった。トーカは赫眼をギラリと光らせた。
 
 
篠原と黒岩率いる捜査官達は徐々に敵陣を制圧していき、屋上へと辿り着いた。亜門もその場に合流する。するとそこに、普通のものとは確実に異なる、大きな図体の喰種が姿を現した。篠原は丸手に”隻眼の梟”が現れたと報告する。丸手は精鋭を集め、少数で対峙しろと篠原に指示を出した。
 
 

第十二話 「喰種」

金木は指が生え変わる度に、それをもがれていった。意識を保とうと、もがれる度に数字を唱えていった。そうして金木が拷問の末に見たものは、リゼであった。金木の中のリゼが、金木に語りかける。リゼは金木に母のことを尋ねた。金木はリゼと共に、幼き頃の回想をする。しかしヤモリの拷問は収まることはない。金木はすぐさま現実に引き戻された。嘉納という医者は、リゼで喰種を作っているとヤモリは語った。金木はその実験の成功者であるという。そういってヤモリは、金木の耳に巨大なムカデを入れ始めた。金木は再び、母の事を思い出す。過労で死んでしまった金木を、ヒデが助けてくれたことも思い出した。

「この世の不利益はすべて当人の能力不足」

そのヤモリの言葉で、金木はハッとする。ヤモリは助けてくれようとした万丈の部下達を目の前で殺し始めた。自分を責める金木を、リゼはそうだと肯定する。現実をつきつけるリゼを金木は否定するが、次第に受け止めていく。そして金木はリゼを喰べ始めた。

「僕は喰種だ」

喰種としての自分を受け入れた金木。その髪の毛は、ストレスで真っ白に染まってしまっていた。

ヤモリは最期に、金木を喰おうと近づいてくる。しかし金木は腕の拘束を解き、ヤモリの頬を喰べた。痛みになれてしまった金木は、ヤモリの攻撃にもろともしない。ヤモリは赫子を自身の顔にまで纏わりつかせ、金木に襲い掛かった。

金木は指をポキリと鳴らし、攻撃をいなし続ける。そして金木は赫子を出し、ヤモリへの反撃を始めた。金木はヤモリに拷問をし返す。

「僕を喰おうとしたんだ、僕に喰われても仕方ないよね?」

そう言って金木は耳からムカデを取り出し、ヤモリを一噛みした。

(C)石田スイ
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まとめ:【東京喰種】第1season!これを見れば東京喰種マスター!!【完全保存版】

今回は【東京喰種】第1season!これを見れば東京喰種マスター!!【完全保存版】について紹介しました。

喰種の世界に居場所を見つけた金木に襲い掛かる悲劇。その度に試練を乗り越えていく金木が魅力的であると同時に、心が痛みます。

覚醒を果たした金木と「あんていく」の皆の関係はどうなるのか気になりますね…

また第2seasonも紹介しますので、楽しみにしていてください!

最後までご愛読ありがとうございました^^

 

    

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